夏コミで『僕らはみんな河合荘』の雑誌と単行本を比較する本を出します
◎貴サークル「金魚警報」は、日曜日 東地区“ナ”ブロック-19a に配置されました。
— せいる (@sail_kamihitoe) 2018年6月8日
『僕らはみんな河合荘』全巻分の雑誌掲載時と単行本の加筆修正をひたすら比較するだけのよくわからん本を出しますよろしくよろしく
ということで、今年も夏コミに参加致します。
今年のトピックは何と言っても『河合荘』の完結。10巻・11巻に続き画集の発売も予定されており、最後のお祭りと言った風情です。そんな慶賀に耐えない2018夏に打ち出しますのが「『河合荘』の雑誌掲載時と単行本での加筆修正を全巻分、可能な限り調査し列挙する本」という嫌がらせのような同人誌です。最終巻が7月末に出るので、タイミングとしてはちょうど良いかなと思います。
6巻の時にこのブログで一度やってますね。
今回はいつもと趣向を変えて、なんか会社のコピー機とかでぺぺっと作って二束三文で頒布したいです。
よろしくお願い致します。
そんなことよりこの表紙を見てくれという趣旨の特大画像。
週刊少年誌4誌の電子版を比較してみる
昨年に「週刊少年サンデー」が電子化され、今年に入って「週刊少年チャンピオン」が毎週木曜の電子版配信を開始しました。これにより「週刊少年ジャンプ」「週刊少年マガジン」と合わせて4誌の電子版配信体制が整うことと相成ったわけですが、配信形態はもちろん、電子化に際しての収録内容も各誌で異なります。
多分に主観が入っていますが、雑にまとめるとこういう具合。
・ジャンプ
自社アプリでの配信という形態でいち早く電子版をリリースしたのがジャンプ。アプリ「少年ジャンプ+」での定期購読or単号購入というかたちで読むことができます。単号は紙版と同じ250円ですが、定期購読は月額900円なので紙版より少しお得です。当初は記事ページや巻末コメントなど未収録部分もありましたが、度重なるアップデートを経て現在では紙版とほぼほぼ同じ内容に。漫画・記事ともに紙版との差異がほとんど無いのが特徴で、電子版には不要なはずのハガキアンケートのプレゼントページまでご丁寧に掲載する徹底ぶりです。電子版独自の特典として、連載中の『ゆらぎ荘の幽奈さん』フルカラー版が、通常版とは別に巻末に収録されています。ちなみに以前は『食戟のソーマ』で、カラー化の恩恵を受けやすい(?)お色気作品が選ばれているようです。アンケートに関しても電子版独自のものが用意されており、質問項目や賞品などが紙版とは異なっています。最近ではキャラクター人気投票にアンケートフォームから参加できるようになった例もあり(2017年24号の『鬼滅の刃』)、非常に先進的です。
配信を月曜の0:00にしてほしいとか(現状5:00)、『ゆらぎ荘』再録を巻末コメントの後ろにしてほしいとか、トップページからワンクリックで最新号を開けるようにしてほしいとか細かい要望はありますが、基本的には満足しています。
・マガジン
リリース形態や収録内容がダントツにややこしいのがマガジン。アプリ「マガジンポケット」で単号購入・定期購読ができるほか、電子書籍ストアでも購入することができます。「マガポケ」での購読形態が非常に独特で、基本的に話数単位で購入する形式のため、ここでいう定期購読は、購入すれば最新号の掲載作品を読むことができる(≠最新号の電子版を読むことができる)というもの。特定の作品だけ追いたい・記事ページは別にいらないという要望に応える購読形態であると言えます。各作品の最新話は一ヶ月後に無料公開されるため、リアルタイムで追えなくても良いという方はそもそも購入する必要がありません。昨今の漫画の読まれ方を考えると、時差があるとは言え無料公開に踏み切るのはなかなか本気度が窺えて良いなと思います。
大きな欠点は『はじめの一歩』が未収録であるという点。後述する「チャンピオン」にも見られる例ですが、ベテランの作家さんほど紙へのこだわりが強いようです。
時代と状況がもっと変われば気持ちも変わる可能性もあるしこちらから電子化をお願いすることもあるかもしれません。しかしまだまだ出版社との話し合いと僕自身の勉強が足りません。電子も少年マガジンだということは理解しているし応援しています。皆様どうかよろしくお願いいたします。
— 森川ジョージ (@WANPOWANWAN) 2015年1月5日
また『七つの大罪』の扉ページも電子版には収録されていません。個人的にはこちらの措置の方が意味不明で、一読者として呪詛の一つも唱えたくなるわけですが…まぁネガティブな言及はやめておきましょう。電子版の扉ページは中央に大きくロゴが描かれているのみです。ちなみに『大罪』だけインクが黒色ではなく紫色になっています。以前はピンク色で死ぬほど読みにくかったのですが、さすがに改善されました。
紙版では袋とじの体裁で連載作品の特別編を掲載する場合があるのですが、こちらもまた電子版には収録されません。告知の文言すら載らないので、電子版しか読んでいない方は例えば先週号に『風夏』の袋とじ番外編が掲載されたなんてことは知り得ないというわけです。良いんだか悪いんだか。
来週はお楽しみの袋とじです^^
— 流石 景 (@k_sasuga) 2017年3月31日
たまに「このご時世に電子を冷遇するのか?」とのお声を見かけるのですが、違うのです。電子は色々規制が厳しく、袋とじの内容を付けられないのです。なので紙の雑誌を売りたいというよりは、電子でも紙でも雑誌を買うきっかけになればという試みなんですね。是非! pic.twitter.com/qAfbwHAt4l
漫画以外だと巻頭グラビアがほぼ未収録となっています。契約の問題なのか、グラビアページを飾るアイドルや女優のほとんどが電子版では拝むことができません。そのせいで電子版独自の表紙が生まれてしまっているのもマガジンの特徴と言えます。
(2017年40号紙版/電子版)
今年の号だと電子版に巻頭のグラビアページが掲載されているのは42冊中5冊でした。
前述の通り漫画しか読めない「マガポケ」では他の記事ページと同様にグラビアは一切収録されておらず、またアンケートも紙版のみとなっており、関連ページもやはり収録されていません。というか表紙すらありません。使い分けとしては、雑誌として一冊を読みたい・電子書籍アプリで管理したい方はストアでの購入、漫画だけ読めれば良いという方は「マガポケ」という感じでしょうか。その分「マガポケ」の定期購読は月額850円とお安くなっています。
・サンデー
4誌で最も遅く電子化されたのがサンデー。こちらはシンプルに電子書籍ストアでの単号販売のみとなっており、価格も紙と同じに設定されています。漫画作品はすべて収録されており、またグラビアに関してもジャニーズなど特殊な例を除いてすべて収録されています。マガジンでは収録されなかったグラビアアイドルがサンデーでは普通に載っていたりするので、出版社毎に契約が異なるとかそういう事情でしょうか。
(2017年32号)
現状はストアでの購入のみですが、アプリ「サンデーうぇぶり」で定期購読ができるようになる、というアナウンスがなされています。今冬を予定とのことで、価格面などでアドバンテージがあればこちらに乗り換えるのもありかもしれません。単純にウェブ漫画のプラットフォームとしてまだまだ未熟な「うぇぶり」なので、大規模な改修に期待しています。
・チャンピオン
こちらもサンデーと同様に電子書籍ストアでの配信という形態をとっています。2016年にリリースされましたが、配信が翌週の火曜日という週刊誌としては致命的な時差があり、まだまだ購読の選択肢としては厳しい状態でした。今年のはじめにようやく木曜日の配信に切り替わり、満を持して電子版4誌を発売日に読むことのできる環境が整いました。木曜配信の開始に伴い各電子書籍ストアで大規模なキャンペーンが行われ、ストアによっては最新号が10円で買えるというご乱心セールが数ヶ月続くということで話題になったのは記憶に新しいところです。サンデーもそうですが、かねてより書店・コンビニでの入手難易度が上がっていたチャンピオンの電子化はとても意義深いと言えましょう。
『ドカベン ドリームトーナメント編』が未収録となっているのがやはり電子版としては痛いところでしょうか。グラビアはサンデーと同じくそのまま収録されています。アンケートやプレゼントのページはほぼ未収録、号によっては紙面の一部分だけが切り取られているパターンも見られます。逆に電子版の特典として系列作品の読み切りや第一話が載ることもあり、新規読者獲得に熱心な様子が窺えます。
4誌を概観すると総じて漫画以外の部分、雑誌の「雑」部分が弱い印象を受けます。どこまで求められる要素なのかは分かりませんが、紙版が基準である以上可能な限り漸近して欲しいとも思います。マガポケみたいな在り方を見ているとそもそも雑誌とは…みたいな気分にもなってくるというもんですがまぁそれはそれで。
やはり一番の問題は電子版に収録されない作品の存在なわけですが、作者がNOと言ってしまえばそれ以上読者としては何も言うことができないわけで、そういった瑕疵も含めて秤にかけて読み方を選択するしかないという話です。4誌とも電子版で購読している身としては、載ってない漫画はすなわち存在していない漫画であるわけで、存在していない漫画に思うところは特にありません。
ということで少年誌の電子版が揃い踏んだ2017年、まだまだ一長一短はあるものの、これを機に漫画雑誌クラスタが増えてくれたら、それはとっても嬉しいなって。
夏コミおつかれさまでした
夏コミ3日間、おつかれさまでした!(大遅刻)
ということで遅くなりましたが、弊スペースにお越しいただいた方、ありがとうございました。3年連続3度目の夏コミサークル参加となったわけですが、今年も変わりなくひっそりと評論島の片隅に居を構えていたのでした。今回は東2ホールの大通りに面した配置となったため(当日まで気付かなかった)、いつもより多くの人の目に留まったのではないかと思います。
今回は新刊「@岐穂県 宮原るり作品舞台探訪本」と昨年の既刊「宮原るり先生のお仕事データ集」を持ち込み頒布しました。新刊はまだ在庫があるので、買いたいという奇特な方がおられましたらご一報ください。既刊は少部数だったので完売。
想定外だったのは、でかでかと「岐穂県」なんて文字を掲げていたため、岐阜出身の方が足を止めて来られるというパターンが多かったこと。狙っていたわけではないのですが、全国から人が集まるイベントだからこそ生まれた一期一会だったのではと思います。これを機に宮原るり先生の作品を手にとっていただければ、それ以上の本懐はありません。
しかし舞台探訪を冊子の体でまとめるということがこんなに大変なことだとは思いませんでした。甘い目算が祟り、当初想定していた内容の半分ほどに落ち着いてしまったのは心残りです。いつか完全版を出したいところですが、ひとまず宮原先生の作品を扱った同人誌の製作は今回で最後となる予定で、今後はさてどうなることやらという感じです。
最後なのでこっそりと収支的なものも書いておくと、印刷費(格安)+イラストの御礼+打ち上げ費用がちょうど売上で賄えたかな、という感じでした。趣味としては健全なラインだと思います。まぁほかに出展費用や取材(という口実の岐阜旅行)にもお金はかかっているのですが。
好きな作品を題材に同人誌を作り、それを介して同好の方々とコミュニケーションを図ることのできる空間は得難く、何度経験しても楽しいものでした。また、同人誌製作を理由に『となりのネネコさん』から『僕らはみんな河合荘』まで全作品を読み返すのが夏の恒例行事のようになりつつあり、それも含めて楽しい同人誌製作であったと言えます。
ということで、またいつかどこかでお会いできればと思います。とか言いつつ来年もしれっと参加しているかもしれませんが、まぁその時は何卒塩度の高い目で見てやってください。改めまして、ありがとうございました!
C92新刊・宮原るり作品舞台探訪本詳細
7月の全休日を製作に捧げたおかげで無事入稿できました。
タイトル:@岐穂県 宮原るり作品舞台探訪本
頒布日:2017年8月13日(日) ※3日目です
配置:東2ホールU14b
ページ数:16
価格:400円
内容はタイトルの通り、『河合荘』や『恋愛ラボ』に登場する岐阜の風物を訪ねた舞台探訪本となります。舞台を知ることでより作品を身近に感じることができるようになれば、というコンセプトです。昨年のデータ本の半分のページ数に落ち着きましたが、価格は据え置きの予定です。写真の印刷が不鮮明であれば気まぐれに半額ぐらいになります。
既刊『宮原るり先生のお仕事データ集』も少部数ながら持ち込みます。
外側を知るためのデータ本に対して、今回の舞台探訪本は作品の内へと潜る1冊となっていますので、両方目を通していただけますとバランスが取れてよろしいのではないかと思います(雑なまとめ)
ということで3日目、お目当ての買い物を済ませたあとにでもお立ち寄りください。アワーズ表紙の麻弓さんとか今月号の恋愛ラボとか岐阜とか漫画とかの話をしましょう。
夏コミにて「宮原るり作品舞台研究本」を出します
◎貴サークル「金魚警報」は、日曜日 東地区“U”ブロック-14b に配置されました。
ということで性懲りもなく今年も参加する運びとなりました。
今回は「宮原るり作品舞台研究本」(仮)と題し、宮原作品共通の舞台である「岐穂県」に焦点を当て、特にかゆくもないところを掻きむしっていきます。
聖地巡礼要素として、モデルとなった現実の岐阜県の風物にも触れたいところですが、現地へ遠征する時間が取れるか否かで本の厚さが変わってくるかと思われます。つまり現状未定。取材費をください。
内容の未熟さはさておき、一昨年の「恋愛ラボ副読本」、去年の「宮原るり先生のお仕事データ集」の2冊で自分のやりたかったことは概ね達成できたので、延長戦というかボーナスステージというか蛇足というか、仏の顔も三度までということでどうぞよろしくお願い申し上げる次第です。
宮原先生の作品といえば、『恋愛ラボ』が今まさに佳境を迎えハッピーエンドへまっしぐら、『河合荘』に至っては最大の山場を越え、もはや殴る壁がないを通り越して吐く砂がないといった趣。早ければ年内にも大きな地殻変動が起こりそうな雰囲気もありつつ、こちらとしてはその時が来るまで楽しむのみということで、変わらず物語の行く末を見守っていく所存です。
今年も同好の士とたくさんお話ができればと思っていますので、よろしくお願い致します。
4コマだけじゃない!Welcome to ようこそ ふかさくえみワールド
『今日のノルマさん』でおなじみふかさくえみ先生。
4コマクラスタな方は「ちまさんちの小箱」の頃からご存知かもしれませんし、コミティアクラスタには毎回アンケートで上位に食い込む短編作品でおなじみかと思います。ジャンプ系列作品を追っている人は「ジャンプデジタルマンガ」で連載された「マルラボライフ」をお覚えかもしれませんし、百合クラスタな方は『購買のプロキオン』で頬を緩めた経験がおありかもしれませんし、ファミ通を愛読するどうぶつの森クラスタはコミカライズで出会っているかもしれません(ピンポイント)
多くは日常にSF(すこしふしぎ)要素が交じる世界観と、そこから生まれるコミュニケーションの物語。可愛らしい絵柄と思いやりに溢れた登場人物たちによって紡がれていく優しい世界。何気ない題材を作品に仕立て上げる創作力の高さ、実験的手法から生まれる表現の多様さ、商業連載と並行しつつ短編作品が定期的に発表される筆の速さ…まぁ要するに自分はふかさく作品が大好きという話です。
で、そんなふかさく作品の大部分を占める短篇読み切り同人誌が、昨年より少しずつ電子化され、入手が難しくなっていた過去の作品も読むことができるようになりました。初めてコミティアのスペースで「既刊全部ください!」をやってからというもの、あの手この手で未入手の同人誌を求めネットと秋葉原を駆け抜けた日々がしみじみと思い出されます。
前置きが長くなりましたが、ここでは連載作品、単行本化された作品、電子化された作品、ネット上のウェブ漫画サービスなど他所で読める作品、入手困難な作品も含めて、ふかさく先生が発表してきた膨大な作品を整理しようという試みです。過去作品へポロロッカする手がかりとなれば。
短編作品が多く、タイトルや表紙の印象だけを持った状態で各作品に臨んでほしいという勝手な願いから、各作品の内容についてはほぼ触れません。
商業・同人を問わず、これまで発表されてきた作品に関してはふかさく先生の個人サイト「すこやかペンギン」にて詳細に記されているので大変助かります。
まず商業作品から。
■『マルラボライフ』(集英社「ジャンプデジタルマンガ」2005年9月~2006年12月)
商業デビュー作。いきなりもう特殊な漫画なのですが、画面上で専用のビューワを通して音や動き、見る時間によって色が変わるなどのギミックが連動するという、ほとんどFLASHアニメに近い作品となっています。ジャンプデジタルマンガでは他にも同様の手法を用いた実験的な作品が連載されていましたが、2007年に閉鎖。現在はふかさく先生のHPから直接読むことができるようになっています。ギミックとしては今見るとかなり時代を感じてしまいますが、物語やキャラクターの端々には現在の作品に通ずる要素が満載です。
(当時の画面)
関連する作品としては、同人誌「マルラボン」(2005年12月)、制作裏話などを記した「マルラボの設計図」(2006年12月)、以上2点を一部再録+描きおろしを加えた10周年記念本「マルラボ図鑑」(2016年5月)があります。「マルラボ図鑑」は現在でも購入可能。
■『ちまさんちの小箱』(芳文社「まんがホーム」2007年12月号読み切り掲載、2008年5月号~2010年1月号連載)
商業誌デビュー作。ふかさく先生が広く知られるきっかけとなったのはこの作品ではないでしょうか。芳文社から単行本が発売されることはありませんでしたが、連載終了直後の2009年の冬コミにて商業再録同人誌という体でまとめられました。残念ながら在庫切れとなっており、入手は難しいです。ただ、2016年よりウェブマガジン「電脳MAVO」内のページ「ふかさくえみのビイダマ観測」において順次公開されており、無料で読むことができます。
■『よもぎ町パンタグラフ』(宝島ワンダーネット「ワンコミ」2008年4月~2009年10月)
ケータイコミックサイトにて連載。こちらもふかさく先生自らの手により、2014年の冬コミにて商業再録同人誌として単行本化されました。在庫切れなのでやはり入手は難しいですが、今後上記の「ビイダマ観測」にて公開される可能性はあるかと思います。※在庫ありでした。すみません。
■『今日のノルマさん』(竹書房「まんがくらぶオリジナル」2013年12月号読み切り掲載、「まんがライフオリジナル」2014年6月号~2016年8月号連載)
単行本全2巻が発売中。読み切り版は2巻のCOMIC ZIN購入特典冊子に掲載されました(通販では購入不可状態ですが店舗では購入できるかと思います)。元をたどると2013年5月のコミティアにて頒布された同人誌「きらきらアスパラガス」収録の一編が初出です。
今日のノルマさん(2) (バンブーコミックス 4コマセレクション)
- 作者: ふかさくえみ
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2016/08/27
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
■『鬼桐さんの洗濯』(竹書房「まんがライフオリジナル」2017年5月号~)
現在連載中です。単行本化されるとしてもはるか先なので、毎号連載を追うのがよろしいかと思います。
竹書房まんがライフオリジナル5月号より「鬼桐さんの洗濯」連載開始しました!読んでもらえたら嬉しいです。ファンタジーなクリーニング屋さん4コマです。 pic.twitter.com/pfwWJqfOGl
— ふかさくえみ@新連載始まりました (@i_moni) 2017年4月11日
・「購買のプロキオン」(新書館「ひらり、」vol.3(2010年12月発売)掲載)
・「ツバキ准教授の門限」(新書館「ひらり、」vol.5(2011年8月発売)掲載)
・「氷糖プレパラート」(新書館「ひらり、」vol.7(2012年3月発売)掲載)
・「ゆびさきでスキップ」(新書館「ほうかご!」Vol.1(2012年10月発売)掲載)
以上の読み切り4編に描きおろし「笑って差波さん」を加えた単行本『購買のプロキオン』が2013年3月に発売。商業単行本はこれが初となります。
・「杖をバトンに持ち替えて」(新書館「ほうかご!」Vol.2(2014年4月発売)掲載)
こちらは商業再録の体で2016年12月のコミティアにて同名の同人誌が頒布されました。「すこやかペンギン」や各通販サイトにて購入することができます。
続いて同人作品。
■eyesoreシリーズ
「eyesore」(2001年3月)、「eyesore2」(2001年9月)、「eyesore3」(2002年5月)、「eyesore4」(2002年11月)、「eyesore5」(2003年8月)、「eyesore6」(2004年8月)
ふかさく先生の同人デビュー作。以上の本編6冊に加え、解説と描きおろしを加えた「eyesore0&1」(2003年2月)、番外編「eyesoreエピソード」(2003年12月)、4までを再構成した「eyesore1→4」(2005年8月)、再録まとめ本「eyesore上巻」「eyesore下巻」(2007年8月)があり、後追いの身だとなかなか混乱してしまいますが、再録の上下巻と「エピソード」を押さえておけば問題ないかと思われます。が、やはり初期作品ということもあって入手は非常に難しいです。電子化に関しても今のところ短編作品に限られているので、どこまで期待して良いものか、といった風向きです。
2017年4月18日追記:2年前に無料公開されていました。き、気付かなかった…。
■フェルマータライフ
竹熊健太郎さんのサークルが発行する同人誌「MAVO」Vol.1(2008年12月)からVol.5(2010年8月)に掲載されたシリーズ。その後Webの電脳MAVOに居を移し、不定期の更新を経て完結されました。現在もすべて読むことができます。
2016年、電子版として単行本もリリースされました。
■短編作品
ふかさく作品の大部分を占める読み切り短編作品。
発行 | タイトル | 備考 |
---|---|---|
2003年5月 | Sepia | 合同誌「friends」として発行 再録本「昨日のレシピ」収録 |
2004年2月 | パンダの住む家 | 合同誌「famillia」として発行 再録本「昨日のレシピ」収録 |
2005年5月 | ドミナント・セブンス | 電子版発売中 再録本「昨日のレシピ」収録 「ビイダマ観測」で公開中 |
2005年11月 | HAPPY BIRD | 再録本「はじまりのうた」収録 「ビイダマ観測」で公開中 |
2006年5月 | 昨日のレシピ | 短篇再録 +描きおろし「unequal」 |
2007年2月 | 2月の転校生 | 再録本「はじまりのうた」収録 |
2007年5月 | 委員長さんのメガネ | 再録本「はじまりのうた」収録 「ビイダマ観測」で公開中 |
2007年11月 | 8ページの日常 | 再録本「はじまりのうた」収録 「ビイダマ観測」で公開中 |
2007年12月 | 手のひらにリミット | 再録本「はじまりのうた」収録 |
2008年12月 | Ampersand | 再録本「はじまりのうた」収録 「ビイダマ観測」で公開中 |
2009年8月 | 8ページの夏休み | |
2009年11月 | シアフレ | |
2010年2月 | 昼と夜のパラレル | 板倉梓先生との合作 |
2010年5月 | 織田くんと蛍戸木さん | 「ビイダマ観測」で公開中 |
2010年8月 | はじまりのうた | 短篇再録 +描きおろし「プロローグ」 |
2010年8月 | もくもくさん | |
2010年12月 | マイナスのアルファ | |
2011年2月 | ユキミレコード | 電子版発売中 「ビイダマ観測」で公開中 |
2011年5月 | シュガーキューブ同盟 | 「杖をバトン持ち替えて」 (2017年2月)に再録 |
2011年8月 | ふわふわアルペジオ | |
2011年10月 | さよならパンプキン | |
2011年12月 | 尾津さんのかさ | 『コミティア30thクロニクル』 (双葉社)第2集に収録 |
2012年2月 | うるうる | |
2012年5月 | あめ玉オクテット | 無料ペーパー掲載作品の再録 +描きおろし「世界は君の色」 |
2012年8月 | お手元のフリップにどうぞ | 電子版発売中 |
2012年11月 | 教室で待ってる | 電子版発売中 |
2012年12月 | おいしい毒味 | 電子版発売中 |
2013年2月 | 如月ランデヴー | |
2013年8月 | 真夏のストール会長 | |
2013年10月 | ししぼん | |
2013年12月 | 針ヶ谷さんと右向き三角 | |
2014年2月 | セーブはこまめにしたいのに | |
2014年5月 | 110010 | 50冊記念本。描きおろし 「110010」「1100110」 |
2014年8月 | ひみつのサマーミッション | 2017年4月現在在庫あり |
2014年12月 | 夕凪ゴーラウンド | |
2015年8月 | エスケープ・ミニスケープ | |
2015年11月 | たとえ、君が | 2017年4月現在在庫あり |
2015年12月 | 白田さんは自由になりたい。 | 2017年4月現在在庫あり |
2016年1月 | ボンボン・ショコラ・アソート | |
2016年8月 | 炒り豆フラワーズ | 2017年4月現在在庫あり |
2016年10月 | ユイカミ型LOG | 2017年4月現在在庫あり |
2016年12月 | 杖をバトンに持ち替えて | 商業再録+描きおろし 「アンドアンドロイド」 |
表にすることでかえって分かりにくくなるという例です(作ってから気づいた)
手っ取り早く読めるのは、先述したWebサイト「ふかさくえみのビイダマ観測」にて公開されている7編。それとは別に電子書籍として販売されているのは6編。「ドミナント・セブンス」なんかは無料公開中&電子版発売中という妙な状態になっています。順次電子化されるとのことなので、今後読める作品数は増えていくことでしょう。ちなみに電子版の表紙はすべて描きおろしになっており、ふかさくえみ短編集として統一感のあるデザインになっています。
このへんが個人的おすすめ。各162円ととても安いのでぜひ。
今回は有料頒布物のみを記しました。この他にも各イベントごとの無料配布ペーパーなどもあるのでふかさく作品を完全に把握するのは茨の道です。
便宜上商業と同人作品を分類しましたが、経年順に見ていくのが一番総覧しやすいので、「110010 すこやかペンギン創作同人誌50冊記念本」を片手に掘り進んでいくのが良いかと思います。というか、今回の記事作成にあたり最も参照したのがこの本でした。作者自らこうしてまとめてくださるというのは後追いの身には大変ありがたいことです。
西尾維新謎解きイベント「西尾維新の挑戦状」レポート
去る3月26日、東京ビッグサイトで開催された謎解きイベント「西尾維新の挑戦状」。ビッグサイトで開催と言ってもホールを貸し切って行われたわけではなく、同日開催のアニメジャパン会場内でひっそりと催されたものです。
開催から2週間以上が経過しましたが特に公式サイドから言及されるようなことはなく、参加者以外にはまったく内容が見えないのがちょっともったいない。作風的に今回の謎自体が西尾維新作品とも言えるわけで、ネットの片隅に情報として書き記しておくことで後年の研究者にお役立ていただこうという趣旨からここに記す次第です(大袈裟)
このイベントは昨年行われた西尾維新祭のA賞賞品で、当選者=参加者は240名。ざっくり言うと昨年一年間に刊行された西尾維新書籍or関連賞品を5点以上購入している層の集い。
3月上旬、西尾維新からの挑戦状という名の当選通知が届きました。 黒封筒に金の印字が雰囲気を醸します。ちなみにC賞の冊子も当選したのですが、もしかして年々応募者が減っているのでは…。
結構すごいやつに当選してしまったな…? pic.twitter.com/iDD3qH6zPy
— せいる (@sail_kamihitoe) 2017年3月9日
当日、昼過ぎに集合場所であるアニプレックス出展ブースの裏手に到着。西尾維新読者層が可視化される機会ってあんまりないので触れておくと、男女比は意外?にも半々といった様子で、20代が中心のように思いました。列整理が始まり、参加者に白紙の紙とペンが渡される。ちなみに先頭でアナウンスしてるアニプレの人、見たことあるなと思ったら寝るまでが今日!でおなじみのあの人でした。あの件以来あまり表に出てこなくなりましたが、昨年のMADOGATARIトークショーの司会をされていたり、まだ西尾維新アニメプロジェクトに関わっておられるようで安心します。最後に問題用紙が配布され謎解きスタート。会場は右も左もアニメで賑わうこの東ホール。いわゆる周遊型の謎解きイベントですね(あとで知った言葉)
…さて謎解きの問題解答をこんなところで書いて良いのか迷いましたが、もう終了しているし、挑戦状の隅に「開催中にSNS等で発信すんなよ」的な文言はあるけど、裏を返せば終了後なら良いよねという解釈ができなくもないので、うっかり載せてしまいます。記憶より記録。
こちらが問題文。盗まれた西尾維新描きおろし短々篇を怪盗ヌスミーヌから取り返すという世界観です。短々篇が景品なのも大いに嬉しいポイントですが、それ以上に『めだかボックス』に登場したような、もしくは別マガに掲載された「おうぎフォーミュラ」みたいな問題が直接自分に突きつけられているのが、なんと言いますか一読者として最大の興奮ポイントだったように思います。制限時間は約2時間。この紙を受け取った人から解散、各自で推理してくださいという内容でした。あ、謎解きイベントってこういう感じなのか…とちょっと戸惑いましたが、始まってしまったので推理スタート。
さてこの「合計80になる3つのA」、文中にもあるとおり「ヒント」を探し当てるための問題という位置づけなので謎解きとしては肩慣らしレベルのはず…と頭ではわかりつつもなかなか正解にたどり着けずにいました。もう正解を書いてしまいますが、このアニメジャパンの各ブースに割り当てられた番号がアルファベット+数字という形なので、合計で80になる3つのブースを特定すれば良いというわけです。入場時に配られたパンフレットに配置と番号が記載されているので、特定の人にアドバンテージが生まれるような設問ではありません。
さてここまでは鈍い自分でもすぐに分かったのですが、「合計が80になる3つのA」の候補が複数あるので地味に苦戦。Aから始まる企業名をピックアップしたり、問題文面で「15時」がわざわざ強調されているのは何か意味が…?などと考え始め順調に泥沼にはまっていったわけですが、ふと邪道なひらめきに至りました。3つのブースになんらかの「ヒント」があるとして、他社のブースにわざわざ設置させてもらっているのか?関連ブースだけで完結させているのでは…ということで再び配置図とにらめっこ。結果、見事にアニプレックス、シャフト、講談社の3ブースの合計が80でした。で、ですよねー。
ちなみにこのイベント、最後まで正解発表がありませんでした。ので、どういった思考でたどり着くのが正解だったのか未だに分かりません…ぐぬぬ。
さて3つのブースに行ってみると「ヒント」がひっそりと掲示されていました。この3つの画像から導き出されるのが景品の在り処ということなのでしょう。その場で暗記するわけにもいかないので、同じタイミングでたどり着いた他の参加者とかわるがわるでパシャリ。
ヒント1。
ヒント2。
ヒント3。
メモ用に撮影したものなので見にくいかもしれませんが、各ブースにこのような設問が用意されていました。この3枚だけで解くことができますので、お時間のある方はぜひ挑んでみてください。謎解き大好きマンはもちろん、この手の問題に日頃挑むことのない人にぜひチャレンジしていただきたいです。考えても考えても解けないもどかしさを味わってほしいとかそういう意図ではありますん。
以下、解答を記します。当たり前ですが一度解答を知ってしまえばそれでおしまいなので、軽く挑んでみてから答え合わせするのがよろしいかと思います。
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